地上1階地下1階の住宅をオフィスに改装する計画です。
改装する住居は1970年代後半から2000年辺りまで作られた都住創というコーポラティブハウスの1住戸です。地下1階地上1階の特殊な間取りをしていることに注目して余計な物を取り外して建物の持つ躯体の強さを最大限引き出してみました。
躯体だけになった空間の中に独立した黒皮鉄、縦格子、木製で作られたの5枚の壁を配置し、オフィスと応接スペースの機能を与えました。この新しく加えられた壁は新旧の対比というものでなく躯体だけになった空間を計る物差としての役割を果たしています。
改装するということは、使いやすくするための調整という意味もありますが、これまでの建物の移り変わりをトレースできることも、使う人の生活を豊かにすることができることも必要ではないかと考えています。