ピース ワンコ・プロジェクトは、人道支援を活動の主体とする国際NGOであるPWJが、2011年に犬・猫を合わせた殺処分数8,340頭(犬2,342頭、猫5,998頭)にのぼり全国ワーストを記録した広島県の犬の殺処分ゼロを目指す活動として始められました。
(2016年4月以降、広島の殺処分対象犬の全頭引取りを開始、今なお犬の「殺処分ゼロ」を続けています。)
譲渡センターは、そんなプロジェクトで保護された犬たちと犬を飼おうと考えている人たちとの出会いの場を提供する施設です。
この福山/世田谷譲渡センターは、我々がお手伝いした奈良、岡山と数ある譲渡センターの中の施設のひとつです。
福山譲渡センターは保護犬たちが新しい家族に出会うためにリラックスできる十分な個室空間が与えられ、それらの犬舎が十字に配されることで直方体ワンルームの空間を緩やかに分割し、ふれあいスペース、ミーティングスペース、トリミングスペース等として機能します。
緩やかに間仕切られることでこのスペースは自分達以外の人や犬の気配が少し感じられるようになります。保護犬と飼い主となる人が出合い、お互いが分かり合えるだけの十分な時間を過ごし、家族として引き取られていく流れの中で社会と個人をつなぐ間のような空間になるよう計画しました。