家族4人で暮らしていた住居を1人暮らしの仕様に変更する改装計画です。
改装するにあたって窓から見える風景が部屋の背景と捉えるのでなく、もう一つ手前にある何十年もここにあったという時間を感じられる鉄筋コンクリートの躯体を背景に取り込むことができないだろうかと考え、LDKが面する南面・西面に断熱層を兼ねた縁側のようなL字型の空間を提案しました。
建物の中心に寝室を配置し南側をパブリックエリア、北側を水廻り、クロゼットといったプライベートエリアを計画しました。中央の寝室を中心として回遊性をもたせた動線は動きやすい合理的な平面計画となっています。
また、天井裏にはルームエアコンを1台設置し、天井裏→壁→床→天井裏の経路で空気を循環させる全館空調を採用しています。この設備計画により部屋と部屋を間仕切る扉を極力減らすことができ、それにより外部から入ってくる光は様々な場所で反射して、落ち着きのある空間を演出しています。